相続した不動産や空き家の手続きを整理します
相続財産の中に、実家、土地、空き家、マンション、賃貸物件、山林、農地などの不動産が含まれている場合は、早めに状況を確認することが重要です。
不動産は、預貯金のように簡単に分けることができません。
誰が相続するのか、売却するのか、住み続けるのか、賃貸物件として活用するのか、空き家として管理するのかによって、必要となる手続きが変わります。
特に、誰も住む予定がない実家をそのまま放置すると、建物の老朽化、庭木や雑草の繁茂、害虫、近隣への影響、固定資産税、火災や防犯上の問題などが生じる可能性があります。
青梅相続相談センターでは、青梅市および周辺地域にお住まいの方を対象に、相続人の確認、戸籍収集、遺産分割協議書の作成、相続登記に向けた書類整理、空き家の管理、売却や活用を検討する際の初期相談を受け付けています。
相続した実家や空き家をどうすればよいか分からない方へ
不動産の状況、相続人、ご希望を確認し、必要な手続きを整理します。
不動産も相続財産に含まれます
亡くなった方が所有していた土地や建物は、相続財産に含まれます。
たとえば、次のような不動産が対象となります。
- 亡くなった方が住んでいた自宅
- 誰も住んでいない空き家
- 土地、駐車場、私道の持分
- マンション
- アパート、貸家、店舗などの収益物件
- 共有名義の土地や建物
- 山林、原野
- 農地、畑、田
- 遠方にある土地や建物
不動産を相続した場合は、名義を亡くなった方のままにせず、相続登記を行う必要があります。
相続登記は義務化されています
2024年4月1日から、不動産の相続登記が義務化されました。
相続や遺言によって不動産を取得した相続人は、原則として、不動産を取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請する必要があります。
遺産分割協議によって不動産を取得する方が決まった場合は、遺産分割が成立した日から3年以内に、その内容を踏まえた相続登記を行う必要があります。
正当な理由なく義務を果たさない場合は、10万円以下の過料の対象となる可能性があります。
過去に発生した相続も対象です
相続登記の義務化は、2024年4月1日より前に発生した相続にも適用されます。
長期間、亡くなった方の名義のままになっている実家や土地がある場合は、早めに確認してください。
2024年4月1日より前に不動産を相続したことを知っていた場合は、原則として2027年3月31日までに対応する必要があります。
遺産分割がまとまらない場合は相続人申告登記を検討できます
誰が不動産を取得するか決まっておらず、期限内に相続登記を行うことが難しい場合は、相続人申告登記という制度を利用できる場合があります。
相続人申告登記は、相続が発生したことと、自分が相続人であることを登記官へ申し出る制度です。
ただし、相続人申告登記を行えば、最終的な相続登記が不要になるわけではありません。
遺産分割が成立した後は、不動産を取得した方が、その内容を踏まえた相続登記を行う必要があります。
相続登記の申請は司法書士へご相談ください
不動産の相続登記は、司法書士へ相談することができます。
青梅相続相談センターでは、行政書士業務の範囲で、相続人の確認、戸籍収集、法定相続情報一覧図の作成、遺産分割協議書の作成などをサポートします。
不動産の登記申請が必要となる場合は、司法書士への相談が必要となることをご案内します。
相続した不動産の主な選択肢
相続した不動産をどうするかは、建物の状態、立地、相続人の希望、維持費、売却可能性などを確認したうえで検討します。
自分や家族が住む
相続人やご家族が住む場合は、誰が不動産を取得するかを決め、相続登記を行います。
複数の相続人で共有すると、将来の売却、建替え、修繕などで意見がまとまりにくくなる場合があります。
共有名義にするかどうかは、将来のことも考えて慎重に検討してください。
売却する
誰も住む予定がない場合は、売却を検討できます。
売却する前に、相続登記、家財の整理、建物の状態、土地の境界、接道状況、共有者の有無、抵当権の有無などを確認する必要があります。
売却に関する具体的な査定、媒介、契約は、宅地建物取引業者へご相談ください。
賃貸物件として活用する
建物の状態や立地によっては、賃貸住宅、店舗、事務所、作業場などとして活用できる場合があります。
ただし、修繕費、管理費、税金、入居者対応、火災保険などの負担も発生します。
収益性だけでなく、維持管理の負担も含めて検討してください。
定期的に管理する
すぐに売却や活用を決められない場合でも、空き家を放置することは避けてください。
定期的な見回り、換気、清掃、除草、庭木の剪定、郵便物の確認、小修繕などが必要となります。
建物を解体する
老朽化が進んでいる場合は、建物を解体し、更地として売却や活用を検討する方法もあります。
ただし、建物を解体すると固定資産税等の負担が変わる場合があります。
解体費用、税金、売却可能性を確認したうえで判断してください。
空き家を放置するリスク
誰も住んでいない建物は、想像以上に早く傷むことがあります。
換気や清掃が行われない状態が続くと、湿気、カビ、雨漏り、害虫、建物の腐食などが進行する可能性があります。
また、庭木や雑草が伸びたままになると、近隣への迷惑や防犯上の問題につながります。
空き家を放置した場合に起こり得る問題
- 建物の倒壊、外壁や屋根材の落下
- 雨漏り、カビ、腐食
- 雑草、庭木、竹などの繁茂
- 害虫や害獣の発生
- 不法侵入、不法投棄
- 放火などの防犯上のリスク
- 近隣住民とのトラブル
- 売却価格の低下
- 自治体からの指導や勧告
管理不全空家等や特定空家等に該当する場合があります
管理が不十分な空き家を放置すると、自治体から「管理不全空家等」や「特定空家等」と判断される場合があります。
管理不全空家等は、そのまま放置すると特定空家等になるおそれがある状態の空き家です。
自治体から指導を受けても状態が改善されない場合は、勧告を受ける可能性があります。
勧告を受けると、敷地に適用されていた固定資産税等の住宅用地特例が解除され、税負担が増える可能性があります。
建物の倒壊、庭木の繁茂、害虫、近隣への影響などがある場合は、早めに対応してください。
青梅市では空き家管理に関する相談窓口があります
青梅市では、空き家の管理に関する相談を受け付けています。
また、青梅市シルバー人材センターでは、空き家の見回り、敷地内の除草、樹木の剪定、小修繕などの管理業務を行っています。
遠方に住んでいる、仕事が忙しい、自分で定期的に確認することが難しいという場合は、こうしたサービスの活用も検討してください。
利用条件、料金、対応できる作業は、青梅市または青梅市シルバー人材センターへ直接ご確認ください。
不動産を共有名義にする場合は注意が必要です
相続人が複数いる場合、不動産を共有名義にする方法があります。
しかし、共有名義にすると、将来の売却、建替え、大規模修繕、活用方法などを決める際に、共有者間の調整が必要になります。
共有者が亡くなると、さらにその相続人へ持分が引き継がれ、関係者が増える場合があります。
その結果、連絡が取れない共有者が生じたり、売却や管理の方針を決めにくくなったりする可能性があります。
安易に共有名義にせず、将来の管理や処分まで考えて検討することが重要です。
遺産分割協議書を作成する場合があります
遺言書がなく、相続人が複数いる場合は、誰が不動産を取得するのかを相続人全員で話し合います。
合意した内容は、遺産分割協議書として書面にまとめます。
不動産については、住所だけでは対象物件を正確に特定できない場合があります。
土地の所在、地番、地目、地積、建物の家屋番号、種類、構造、床面積などを登記事項証明書で確認し、正確に記載する必要があります。
青梅相続相談センターでは、相続人間で合意済みの内容に基づく遺産分割協議書の作成をサポートします。
相続人間で意見が分かれている場合や、交渉が必要となる場合は、弁護士へご相談ください。
相続した空き家を売却する場合の税制特例があります
相続または遺贈によって取得した一定の空き家や敷地を売却した場合、要件を満たせば、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる特例があります。
ただし、相続人が3人以上の場合は、控除額の上限が2,000万円となる場合があります。
特例の対象となる家屋には、たとえば次のような要件があります。
- 相続開始の直前に、亡くなった方が住んでいた家屋であること
- 1981年5月31日以前に建築された家屋であること
- 区分所有建物登記がされた建物ではないこと
- 相続開始の直前に、亡くなった方以外の方が住んでいなかったこと
- 売却時期や売却金額などの要件を満たすこと
亡くなった方が老人ホームなどに入所していた場合でも、一定の条件を満たせば対象となる可能性があります。
税制特例には細かな要件があります。
売却後では対応できない場合もあるため、売却を決める前に税理士へご相談ください。
不要な土地を国へ引き渡せる制度があります
相続などによって取得した土地については、一定の要件を満たす場合に、所有権を国庫へ帰属させる制度があります。
これを相続土地国庫帰属制度といいます。
ただし、相続した土地であれば、必ず国が引き取ってくれるわけではありません。
法務局による審査があり、建物がある土地、境界が明らかでない土地、担保権が設定されている土地、管理に過大な負担がかかる土地などは、対象外となる場合があります。
申請時には、土地1筆につき14,000円の審査手数料が必要です。
承認された場合は、原則として10年分の土地管理費相当額として、別途負担金を納付する必要があります。
空き家が建っている土地については、原則として建物を残したまま申請することはできません。
空き家だけを放棄することはできません
相続財産の中から、管理が大変な空き家や土地だけを選んで放棄することはできません。
相続放棄を行う場合は、預貯金、不動産、株式などのプラスの財産と、借金などのマイナスの財産を含めて、相続財産全体を引き継がないことになります。
相続放棄は、原則として、自分が相続人になったことを知ったときから3か月以内に家庭裁判所へ申述する必要があります。
相続放棄を検討している場合は、空き家の売却、解体、家財の処分などを自己判断で進めないでください。
不動産・空き家相続の一般的な流れ
1. 不動産を確認します
亡くなった方が所有していた土地、建物、共有持分、山林、農地などを確認します。
固定資産税の納税通知書、権利証、登記識別情報通知、売買契約書、確定申告書などが手がかりになります。
2. 登記事項証明書を取得します
法務局で登記事項証明書を取得し、現在の名義、土地の地番、建物の家屋番号、共有者、抵当権などを確認します。
3. 戸籍を収集し、相続人を確認します
亡くなった方の出生から死亡までの戸籍などを収集し、誰が相続人になるのかを確認します。
相続人の確認が不十分な状態で遺産分割協議を行うと、後から協議をやり直す必要が生じる場合があります。
4. 遺言書の有無を確認します
遺言書がある場合は、原則として遺言書の内容を確認したうえで手続きを進めます。
自宅などで保管されていた自筆証書遺言は、家庭裁判所で検認が必要となる場合があります。
5. 不動産の取得者を決めます
遺言書がなく、相続人が複数いる場合は、誰が不動産を取得するかを相続人全員で話し合います。
売却する予定であっても、最初に誰が取得するか、共有名義にするかなどを整理する必要があります。
6. 必要に応じて遺産分割協議書を作成します
相続人全員で合意した内容に基づき、遺産分割協議書を作成します。
7. 相続登記を行います
司法書士へ相談し、不動産の名義を亡くなった方から相続人へ変更します。
8. 管理、売却、活用などを進めます
相続登記後は、住む、売却する、賃貸物件として活用する、定期的に管理する、解体するなど、状況に応じて対応します。
このような場合は早めにご相談ください
- 親が住んでいた実家が空き家になった
- 青梅市内に相続した土地や建物がある
- 相続登記を何年も行っていない
- 亡くなった祖父母名義のままになっている土地がある
- 誰が不動産を相続するか決まっていない
- 兄弟姉妹で共有名義にしてよいか迷っている
- 空き家の庭木や雑草について近隣から連絡があった
- 遠方に住んでおり、定期的な管理が難しい
- 売却したいが、どこから始めればよいか分からない
- 相続した土地の場所や境界が分からない
- 山林、農地、原野を相続した
- 相続土地国庫帰属制度を利用できるか知りたい
- 空き家を相続放棄できるか知りたい
青梅相続相談センターのサポート内容
青梅相続相談センターでは、行政書士業務の範囲で、不動産や空き家の相続に関する初期相談と書類準備をサポートします。
- 現在の状況とご希望の整理
- 必要となる戸籍の整理と収集
- 法定相続人の確認
- 法定相続情報一覧図の作成サポート
- 登記事項証明書などの資料確認
- 相続人全員で合意済みの内容に基づく遺産分割協議書の作成
- 相続登記に向けた書類整理
- 空き家の管理、売却、活用を検討する際の情報整理
- 相続土地国庫帰属制度を検討する際の情報整理
- 今後必要となる手続きのご案内
内容に応じて専門家への相談が必要です
不動産や空き家の相続では、内容によって相談先が異なります。
- 不動産の相続登記、抵当権抹消などの登記申請は司法書士
- 土地の境界、測量、分筆、建物の滅失登記などは土地家屋調査士
- 不動産の査定、売却、賃貸、媒介契約は宅地建物取引業者
- 相続税、譲渡所得、空き家売却の税制特例は税理士
- 相続人間の交渉、争い、遺留分、遺産分割調停などは弁護士
青梅相続相談センターでは、まず現在の状況を確認し、どの手続きを、どの順番で進める必要があるかを整理します。
不動産・空き家相続サポートにかかる費用
費用は、相続人の人数、不動産の数、戸籍収集の有無、遺産分割協議書の作成が必要かどうか、法定相続情報一覧図の作成が必要かどうかなどによって異なります。
行政書士への報酬のほか、戸籍謄本、登記事項証明書、固定資産評価証明書などの発行手数料、郵送料などの実費が必要となる場合があります。
司法書士、税理士、土地家屋調査士、宅地建物取引業者などへ依頼する場合は、別途費用が発生します。
現在の状況を確認したうえで、事前にお見積もりをご案内します。
よくあるご質問
相続登記は必ず行わなければなりませんか?
原則として必要です。
2024年4月1日から相続登記が義務化されました。
不動産を相続したことを知った日から、原則として3年以内に申請してください。
何十年も前に亡くなった祖父名義の土地があります
2024年4月1日より前に発生した相続も、相続登記義務化の対象です。
時間が経過すると、相続人が亡くなり、さらに相続が発生することで、関係者が増える場合があります。
早めに戸籍を収集し、現在の相続人を確認してください。
兄弟で共有名義にしても問題ありませんか?
共有名義にすることはできます。
ただし、将来の売却、建替え、修繕、賃貸などで共有者間の調整が必要になります。
次の世代へ持分が相続されると、さらに関係者が増える可能性があります。
安易に共有名義にせず、将来の管理や処分も含めて検討してください。
相続した実家に誰も住む予定がありません
売却、賃貸、活用、解体、定期管理などの選択肢があります。
すぐに方針を決められない場合でも、建物を放置せず、定期的に見回り、換気、除草、庭木の剪定などを行ってください。
空き家を放置すると固定資産税が上がりますか?
管理が不十分な状態が続き、自治体から管理不全空家等や特定空家等として勧告を受けると、敷地に適用されていた固定資産税等の住宅用地特例が解除され、税負担が増える可能性があります。
空き家だけを相続放棄できますか?
空き家や土地だけを選んで相続放棄することはできません。
相続放棄を行う場合は、預貯金、不動産、株式、借金などを含めて、相続財産全体を引き継がないことになります。
相続放棄を検討しています。空き家の家財を処分してもよいですか?
相続放棄を検討している場合は、自己判断で家財、建物、土地などを処分しないでください。
財産の処分によって、相続を承認したと扱われる可能性があります。
速やかに弁護士または司法書士へご相談ください。
相続した土地を国に引き取ってもらえますか?
一定の要件を満たす場合は、相続土地国庫帰属制度を利用できる可能性があります。
ただし、建物がある土地、境界が明らかでない土地、担保権が設定されている土地、管理に過大な負担がかかる土地などは対象外となる場合があります。
亡くなった親が老人ホームに入所していました。空き家売却の税制特例は使えますか?
一定の要件を満たせば、対象となる可能性があります。
適用要件が細かいため、売却前に税理士へご相談ください。
不動産の相続登記も行政書士へ依頼できますか?
不動産の登記申請は司法書士の業務です。
青梅相続相談センターでは、行政書士業務の範囲で、戸籍収集、法定相続情報一覧図、遺産分割協議書などの書類準備をサポートします。
相続人の間で不動産の分け方について意見がまとまりません
相続人間で交渉や利害調整が必要となる場合は、弁護士へご相談ください。
話し合いで解決できない場合は、家庭裁判所の遺産分割調停などを検討することがあります。
青梅市周辺で不動産や空き家の相続にお困りの方へ
相続した不動産は、名義変更をしないまま放置しても、問題が自然に解決するわけではありません。
時間が経過すると、相続人が増える、建物が傷む、近隣とのトラブルが生じる、売却が難しくなるなど、対応が複雑になる可能性があります。
特に、誰も住む予定がない実家や空き家がある場合は、相続登記、管理、売却、活用、解体などの選択肢を早めに整理することが重要です。
何から始めればよいか分からない、相続人を確認できない、長期間登記をしていない空き家がある、遠方に住んでいて管理が難しいという方は、青梅相続相談センターへご相談ください。
相続した実家、土地、空き家を放置せず、早めに整理しましょう
相続人の確認、戸籍収集、遺産分割協議書の作成など、行政書士業務の範囲でサポートします。
ご相談にあたっての注意事項
青梅相続相談センターは、民間運営の相続相談サイトです。市役所、法務局、裁判所、税務署などの公的機関ではありません。
掲載内容は一般的な情報提供を目的としています。
不動産の状況、相続人、遺言書、遺産分割、建物の状態、税務上の条件などによって、必要となる手続きや適切な対応は異なります。
青梅相続相談センターでは、行政書士業務の範囲で、戸籍収集、相続人の確認、法定相続情報一覧図の作成、合意済みの内容に基づく遺産分割協議書の作成、今後の手続きの整理などを行います。
不動産の相続登記は司法書士、土地の境界や測量は土地家屋調査士、不動産の売却や賃貸は宅地建物取引業者、相続税や譲渡所得の税務判断は税理士、相続人間の争いや交渉は弁護士へご相談ください。
